法人と個人の自己破産において、債権者の対応に違いはありますか? | 弁護士による会社の再生・破産の法律相談  

法人と個人の自己破産において、債権者の対応に違いはありますか?

A.法人の自己破産は、個人と比べ、特に機密性・慎重性や迅速性が必要になることが多いです。

個人の場合には、金融機関、特にクレジット会社やサラ金などが債権者の大半を占めています。金融機関の場合には、破産手続対応も慣れていますから、手続を進めるうえで、大きな問題が起こるということは少ないでしょう。したがって、金融機関が債権者の大半である個人破産の場合には、通常どおり、受任通知を送付して支払いを停止し、申立ての準備をするということになります。

他方、法人の場合には、もちろん銀行などの金融機関も含まれていますが、その他に仕入先等の買掛債権者や顧客など、破産手続に詳しくない者が多く含まれるという特徴があります。そのため、受任通知を送付すると買掛先や顧客等間で情報が伝わり、債権者が会社の事業所に押しかけてきて取付騒ぎが起きたり、また、債権者が強引に支払いや商品の返却を迫ってくるなど、各種の問題が発生するおそれがあります。
また、法人の場合、課税額等も大きいため、受任通知発送から破産申立てまでの期間が長くなる場合、その間に税務署による滞納処分が行われてしまうおそれもあります。
この他にも、従業員に対する未払い給与の取り扱いをいかにすべきか、融資に当たって連帯保証人となっていた者の自己破産を同時に検討するかなど、法人の自己破産には、様々な問題点を同時に検討していく必要があります。

このように、法人の自己破産の場合には、個人の自己破産にはない様々な問題などがあるため、慎重に対応を検討しつつ、状況に応じて、迅速かつ秘密裏に準備を進めていく必要が生じることも少なくありません。

法人の自己破産において、適切な方針設定や手続きの実施をするためには、個別具体的な状況を踏まえて検討をしていく必要がありますので、ご不明点等があれば、お気軽に弁護士までご相談ください。

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